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2018 タナロゼ ワイン・データシート

“こころみシリーズ”は可能な限りベストなワインを造ろうという新しい試みです。赤ワイン、白ワインといった分類や製法にとらわれずに、葡萄の持つ魅力を引き出すこともテーマのひとつです。
タナはフランス南西部原産の黒葡萄で、赤ワインの渋味の元にもなる「タンニン」が語源と言われ、現地では渋味が強く、色の濃いしっかりした赤ワインがつくられています。海外のワイン産地を訪れる旅の途中で、私たちはこのタナ種に巡り会いました。今、このタナ種の葡萄は、日本でも突出した色の濃さとタンニンを持つ葡萄に育っています。そんな葡萄でロゼワイン!? 不思議に思う方もいらっしゃるでしょう。実はタナは、渋味や色の濃さだけでなくのびやかな芯のある酸味やボディを持ち、特に長野県高山村の佐藤さんが育てるタナには、土地の特徴である鉱物のような味わいが感じられます。
2016年はこの白ワインとしての魅力を生かし豊かな酸とボディを持つ「ブラン・ド・タナ」を造り、この葡萄が赤ワインと白ワインの両方の魅力をあわせ持っていると実感することができました。それならばロゼは? その答えがこの「2018こころみシリーズ タナロゼ」です。醸造場ではタナの果皮の成分が果汁に移るよう、ゆっくり葡萄をプレスし野生酵母や野生乳酸菌で醗酵させました。そして渋味がほとんどなく、豊かな酸とボディを持ち、赤い果実の香るロゼワインを造ることができました。

テクニカル・データ
品種: タナ 100%
畑: 長野県高山村 佐藤農園
収穫: 2018/10/05
収穫時の糖度(平均)約20°Brix
醗酵: 房全体をやさしくプレスして得られた果汁をステンレスタンクに入れ、野生酵母にて約12日間ゆっくりと醗酵させた。その後、一部を除いて樽内で野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック醗酵)を続ける。
熟成: 樽で約5カ月熟成。ワインの状態を見ながら、1~2週間に1回バトナージュを行った。一部は2カ月半熟成の時点でステンレスタンクに移動。
瓶詰: 澱引き後、清澄せず無ろ過でビン詰。
ビン詰日:2019/03/28   本数:1,103本(750ml)
アルコール:12.5%   酸度:0.58 g/100 ml.   残糖:0.12%
このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いはオレンジがかった明るいサーモンピンク、ラズベリー、アセロラ、ピンクグレープフルーツのフレッシュな香りに加え、ピンクペッパーやセージなどのスパイス、トーストなどの香ばしさもある。フレッシュでなめらかな酸と旨味、オークと葡萄由来の程よいタンニンが味わいを引き締めている。
料理との相性: セミドライトマトのオイル漬け、エビとブロッコリーのサラダ、タコとキュウリの土佐酢和え、牛タンの塩焼き、白いんげん豆のカスレ、ブイヤベース、牡蠣フライのタルタルソース、カマンベール、ピスタチオのマカロン、イチジクのコンポート
飲み頃: 2021年ごろまで、フレッシュな香りのある味わいが続く。2022~2026年は、タンニンがなじみ一体感と香ばしい余韻がでてくる。アペリティフから食後までしっかり楽しめるフレンドリーなワイン。

2019/08/05

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