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MV シエスタ ワイン・データシート

 “こころみシリーズ”は可能な限りベストなワインを造ろうという“こころみ”です。2006年足利に植えたプティ・マンサンは足利の気候風土に適合し、その個性を発揮しています。そして2008年、山形県上山に植えられたプティ・マンサンは、上山の契約農家さんたちに大切に育てられ、上山の気候風土にも適合し、しっかりと完熟。その葡萄を野性酵母でゆっくり醗酵させたワインには、豊かな酸と長い余韻が感じられます。そのプティ・マンサンの樽やステンレス・バレルのなかから、特別に通常より甘さも果実の風味もしっかり維持したプティ・マンサンだけを集めたワインが、この「シエスタ」です。フランス南西部、ジュランソンではプティ・マンサンから甘口ワインが造られていますが、この葡萄を日本で本家と同様につくったら・・・? 「シエスタ」の鮮烈な熟れたパイナップルをそのまま口に含んだような豊かな果実味・甘味・酸味に、日本ワインの新たな魅力を感じています。

テクニカル・データ
品種: プティ・マンサン 92%
グロ・マンサン 8%
畑: 山形県上山 尾形畑、木村正男畑、渡辺義仁畑
収穫: 2014/10/30
2015/10/22、28

収穫時の糖度 約26°Brix(平均)

醗酵: 房ごと葡萄をやさしくプレスして、ステンレスタンクに入れる。
葡萄の香りを逃がさないように約16~20℃の室温で野生酵母でゆっくり醗酵させた。
熟成: ステンレスタンクで2018年12月まで熟成。
瓶詰: 澱引き後、ろ過しながらビン詰。
ビン詰日: 2018/12/20    本数: 1,380 本 (750ml)
アルコール: 11.5 %   酸度: 0.92 g/100 ml   残糖: 8 %
このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは、透明感のある黄金がかったイエロー。熟れたパイナップル、蜜りんご、カリン、ハチミツ、松脂のような香り。口中も、香りとの一体感があり、カリン、杏やパインキャンディのような甘さ、それに拮抗するくらいシャープな酸味が合わさり、甘さをそれほど感じさせない。今はまだ、余韻はそんなには長くはないが、熟成のポテンシャルを感じる。
料理との相性: 緑オリーブとオレンジのサラダ、カサゴのアクアパッツア、烏龍茶風味の煮豚、オレンジ風味キャロットラペ、ラタトゥイユ、パプリカの肉詰め焼き、パエリア、ミモレット・エクストラ・ヴィエイユ 18プラス、ロックフォール、グレープフルーツとミントのジュレ、ジンジャーブレッド、レモンのタルト
飲み頃: 今からでも、黄色い果物の印象があり、楽しむことができるが、酸味と甘みが豊富にあるので、保存状態がよければ、向こう15年以上は熟成が期待できるだろう。開栓後の変化がゆるやかに進むと思われるので、グラスワインにも適している。

2019/02/12

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