2017 こことあるシリーズ ピノ・ノワール ワイン・データシート

English

高品質のピノ・ノワールをつくることは容易ではありません。第一に力を発揮する土地を他の品種以上に”選り好み”します。シャルドネは異なる土壌、異なる気候であっても、大概の土地でまずまず良いワインを造ることができます。しかしピノ・ノワールは限られた種類の土壌・気候においてのみ本領を発揮。また適切な収穫量を少しでも超えて採ろうものなら、葡萄(そしてそのワイン)から味わい深さや個性を奪ってしまいます。セラーにおいてもピノ・ノワールは注文の多いパートナーで、とても丁寧に扱うことを要求されます。偉大なピノ・ノワールを造るべく数多の挑戦がなされ、数多の失敗と挫折がもたらされました。しかし実現した暁には軽やかに舞うようなそれでいて複雑なアロマ、穏やかでシルキーな口当たり、官能的ともいえる魅力が、ピノ・ノワールが到達できる高みを確信させるのです。
「こことあるシリーズ 2017ピノ・ノワール」は、日本で長きに渡りピノ・ノワールを育ててきた木村さんご家族が育ててくれました。私たちは長いお付き合いを通して葡萄の品質を高める献身的なまでの努力に尊敬の念を抱いています。その木村さんの新しい畑は赤粘土ローム土壌の西向きのゆるやかな斜面にあります。ここで愛情込めて育てられた葡萄樹は適度な量の完熟したピノ・ノワールをもたらせてくれました。セラーでは、葡萄を軽く潰し、穏やかな温度で野生酵母により醗酵させ、その後優しくプレスして、小樽で熟成させました。ビン詰時のごく僅かな亜硫酸の添加を除き何も加えずろ過も行っていません。 2017年は前年に引き続き厳しい年でした。湿度が高く、曇りの日が多い秋。早くから降りた霜が葡萄のゆっくりとした成熟を促し、強い酸を備えたワインになりました。2016年に似て強靭な酒質です。フルーティかつフローラルなアロマと硬質な酸がなす芯の太い味わいが、長期熟成を期待させてくれます。私たちはこのようなワインをつくれたことをとても嬉しく思います。乾杯!

こことあるシリーズは、岩見沢の10R(とある)ワイナリーと足利のココ・ファーム・ワイナリーのコラボレーションによって生まれた“美味しい適地適品種”のワインです。

テクニカル・データ
品種: ピノ・ノワール 100 %
畑: 北海道余市 木村農園
収穫: 2017/10/23~30
収穫時の糖度 約21.5°Brix(平均)
醗酵: 葡萄を選別した後、全て除梗してステンレスタンクに入れ、18日間醸し醗酵を行った。野生酵母による醗酵後、野生乳酸菌によりMLF(マロラクティック醗酵)を行った。低圧で搾り、一夜常温沈殿後にオリ引きした。
熟成: 古樽 (7年目のフレンチオーク)で10カ月の熟成。
瓶詰: オリ引き、ブレンド、少量の亜流酸塩添加後、無清澄・無濾過にてビン詰。
ビン詰日: 2019/04/21   本数: 2,757本(750ml)
アルコール: 11.0 %   酸度: 0.76 g/100 ml.   残糖: 0.19 %

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
フランボワーズ、赤いプラムなど熟した赤い果実の滑らかな香りとともに腐葉土やスーボワ、甘草などさまざまな上品な香りが複雑に絡む。スモーキーさもあり、余韻も長く、細かい豊富な酸があと味の心地よい渋みへとつながっていく。
料理との相性: ローストポークのクリームソース、鴨ムネ肉のロースト オレンジ風味、ベーコンオイルをかけたルッコラのサラダ、鮪のカルパッチョ 和風ソース、オマール海老のロースト エスカルゴバターソース、白レバーペースト、ポーチドエッグ、ヴァランセ、エポワス、シャウルス
飲み頃: 2019年~2029年頃まで長期熟成が可能なワイン。上品な赤なので、飲む2~3時間前に抜栓し、大きなグラスで楽しんいただきたい。熟成により複雑性と持続性が増していく。

2019/06/04

2017 こことあるシリーズ ピノ・ノワールワイン・データシートPDF(プリントに最適です)