2018 こころみノートン ワイン・データシート

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1950年代、知的な障害を持つ中学生とその担任教師によって開墾された、こころみ学園の葡萄畑。この急斜面の葡萄畑の中央で育てているのがノートン種(シンシアナ種)の葡萄です。1984年、私たちがワインを造りはじめて以降、ヨーロッパの気候に比べて高温多湿な日本の気候のなかで、どうやったら美味しいワインを造っていけるのか・・・世界レベルの専門家に相談し、検疫を経て実際に葡萄を植えてみたその答えのひとつがノートンです。雨の多いアメリカ合衆国東海岸のヴァージニアや中央部のミズーリ原産のこの葡萄は、日本の気候のなか、足利や佐野の自家畑でも元気に育っています。そして、昨今の日本の猛暑やゲリラ豪雨にもよく耐え、適地適品種の重要性を私たちに示しています。
2018年もこの葡萄は健康で香り高いしっかりした実をつけてくれました。私たちはこの葡萄を慎重に収穫し野生酵母で醗酵させました。醗酵後はやさしく搾り小樽に入れ、野生乳酸菌によるマロラクティック醗酵を行い、ゆっくり熟成させました。その後、フランス南西部原産のタナ種をブレンドしバランスを高め、澱引きし、無清澄・無濾過でビン詰めしました。気候変動の地球の上で、開墾60年目の葡萄畑に育ち、葡萄畑の麓の醸造場で、純粋に飾り気なくつくった「2018こころみノートン」です。

テクニカル・データ
品種: ノートン 85%
タナ 15%
畑: 栃木県足利市田島 こころみ学園(ノートン)
栃木県佐野市赤見 こころみ学園(タナ)
収穫: 2018/09/26, 27(ノートン)
2018/09/07, 12(タナ)

収穫時の糖度(平均)約18.5°Brix

醗酵: ノートンは、二つの方法で仕込んだ。一つ目は、全房でステンレスタンクに入れ、常温下でMC(マセラシオンカルボニック)を約20日間行った後プレスした。二つ目は、全房でプレスをした後、約20日間醗酵させる。タナは、除梗し一部は甕へ、残りはステンレスタンクへ移す。約2~3週間醸し醗酵させた後、マストを搾り、ワインを皮と種から分ける。その後、それぞれ古樽内で野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック醗酵)を続ける。
熟成: フランス産オークの古樽で約11カ月熟成。
瓶詰: 澱引き後ブレンドし、清澄せず無濾過でビン詰。
ビン詰日:2019/09/13   本数:1,316本 (750ml)
アルコール:10.3 %   酸度:0.60 g/100 ml   残糖:0.2 %

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
ストロベリー、ラズベリー、ザクロの果実に加え、ジャスミン、クミンシードなどオリエンタルなスパイス、ゼラニウム、野バラ、スーボワ、ボタニカルなどの香りが複雑に重なる。口当たりは上品でフレッシュ。きれいな酸と柔らかくバランスの取れたタンニンが味わいを引き締め、旨味を伴った長い余韻が続いていく。
料理との相性: トマトのお浸し 青じそを添えて、松茸と銀杏の炭火焼き、土瓶蒸し、軍鶏の親子丼、ジンギスカン、グリーンカレー、黒酢の酢豚、ニラレバ炒め、スペアリブの豆鼓煮込み、鴨シュウマイ、春巻き、シェーブル、カシス風味のレアチーズケーキ、ブルーベリーパイ
飲み頃: 2019年~2021年は、フレッシュで華やかな印象。抜栓後1時間程度は香りの変化が大きいので、ゆっくりと時間をかけて味わっていただきたい。
2022年~2025年は、熟成によりまとまりと一体感が出て旨味が増し、味わい深くなる。

2019/10/16

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