2017 こころみシリーズ 第二楽章 ワイン・データシート

 

“こころみシリーズ”は可能な限りベストなワインを造ろうという私たちの新しい試みです。
 こころみ学園の葡萄畑では、1958年の開墾当初から、20世紀初頭の著名な葡萄栽培家川上善兵衛氏によって開発された日本固有の葡萄品種、マスカット・ベーリーAを育ててきました。そして現在は、栽培歴60年の経験を生かして、3つの自家畑・・・こころみ学園の葡萄畑山頂の開拓園と、1980年代に佐野市赤見に開墾した葡萄畑と、東北大震災の後、2012年に開いたテラスヴィンヤードでマスカット・ベーリーAを栽培しています。テラスヴィンヤードは、南〜南西面に開かれた葡萄畑で、表土が40㎝しかなく、水はけのよい葡萄畑です。また赤見の葡萄畑も同じように、南西向きの山の急斜面にあります。どちらの畑も似た特徴を持つためでしょうか、一般的なマスカット・ベーリーAと比べて粒が小さい葡萄から、よい花の香りのワインをつくることができました。そこで2017年は、こころみ学園開拓園の葡萄からつくられた「第一楽章」と分けてブレンドし、ビン詰してみました。
 「2017第二楽章」には豊かな花の香り、スパイス、果実など品種の特徴が十分に表れています。このワインは熟した果実の味わいと複雑さを大切に、清澄・フィルター処理を一切行なっていません。このワインをお飲みくだされば、いろいろな楽曲の第二楽章に、たおやかな名曲が多いことを思い出していただけることでしょう。

テクニカル・データ
品種: マスカット・ベーリーA 100%
畑: 栃木県足利市田島 こころみ学園
栃木県佐野市赤見 こころみ学園
収穫: 2017/10/25(栃木県足利市田島)
2017/10/30, 31(栃木県佐野市赤見)

収穫時の糖度 約20.9°Brix(平均)

醗酵: 2つの方法で野生酵母により醗酵させた。1つ目は、葡萄を約4割除梗しオークタンクに入れ、静置した状態で自重により葡萄がつぶれ、徐々に醗酵するよう促す。醗酵により出てきたアルコールによって果皮からの成分が程よく抽出されたことを確認後、プレス。2つ目は、全房でステンレスタンクに入れ、MC(マセラシオンカルボニック)を行う。約1ヶ月半後プレスした。その後、古樽内で野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック醗酵)を続ける。
熟成: フランス産オークの古樽で5ヶ月~5ヶ月半熟成。
瓶詰: オリ引き後、清澄せず無ろ過でビン詰。
ビン詰日: 2018/05/15 本数: 2,326 本 (750ml)
アルコール: 11.4 %   酸度: 0.48 g/100 ml   残糖: 0.11 %

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
色合いは、にごりのある明るいルビー。イチゴ、カシス、フランボワーズ、シナモン、黒糖、MC由来の梗の香りもある。口中は、香りとの一体感があり、甘く華やかな印象主体で、なめらかさと程よい酸味があり、まとまりがいい。繊細で、ナチュラルな雰囲気があり、旨味がじんわりと続く。
料理との相性: 鴨のロースト オレンジ風味、焼鳥(タレ)、中トロのお刺身、カレイの煮付け、ピペラード、舞茸と牛肉のしょうゆ炒め、鶏レバーのウスターソース漬け、フレッシュチーズやシェーブル、最中、アポロ、ベリー系果実を使ったチーズケーキ
飲み頃: 今飲んでも美味しい。向こう3年は華やかさのあるまろやかな味わいを楽しめるだろう。いい状態で、5年ほど熟成させると、一体感が増して、熟成感が出てくるだろう。

2018/8/30

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