2016 こころみノートン ワイン・データシート

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1950年代に開墾されたこころみ学園の葡萄畑、この急斜面の葡萄畑でも20世紀の後半に大きなテーマとなったのは地球規模の気候変動でした。高温多湿な気候のなかで元気に育つワイン用の葡萄を探し出すこと。その答えのひとつがアメリカ合衆国東海岸のヴァージニアや中央部のミズーリにありました。これらのエリアでは雨の多い気候にもかかわらずノートン種(シンシアナ種)の葡萄から果実味たっぷりの印象的なワインをつくっていたのです。21世紀の初め、私たちはこころみ学園の葡萄畑に、このノートン種を植えはじめました。
今、ノートン種の葡萄は、猛暑やゲリラ豪雨にもよく耐え、適地適品種の重要性を私たちに示しています。2016年も、この葡萄は健康で香り高いしっかりした実をつけてくれました。私たちはこの葡萄を慎重に収穫し、乾燥した培養酵母でなく、健康な葡萄についた野生酵母で醗酵させました。醗酵後はやさしく搾り、小樽に入れ野生乳酸菌によるマロラクティック醗酵を行い、ゆっくり熟成させました。その後、テイスティングで良いバランスの樽のみを選別しブレンドを決め、澱引きし、清澄やろ過なしでビン詰めしました。
やがて開墾60年を迎える葡萄畑の麓で、より純粋に飾り気なくつくった「2016こころみノートン」です。

テクニカル・データ
品種: ノートン 85.0%
タナ 15.0%
畑: 栃木県足利市田島こころみ学園(ノートン)
栃木県佐野市赤見こころみ学園(タナ)
収穫: 2016/10/12(ノートン)
2016/10/3(タナ)
収穫時の糖度 約19.7°Brix(平均)
醗酵: 葡萄を除梗し、軽く破砕する。1日2回ルモンタージュしながら醸し、徐々にマストを温めてゆく。4〜5日すると天然酵母による醗酵が自然に始まる。醗酵は高めの温度で進み、残糖がなくなるまで続く。約2週間醸した後、マストをプレスした。その後、小樽に移し野生乳酸菌によるMLF(マロラクティック醗酵)を促した。
熟成: オークの小樽で約7ヶ月熟成。
瓶詰: 澱引きし、清澄・ろ過処理なしでビン詰。
ビン詰日: 2017/06/02 本数: 1,750本(750ml)
アルコール: 10.3 %   酸度: 0.57 g/100 ml   残糖: 0.14 %

 

このワインについて
テイスティング・
コメント:
香りは、ジャスミンの花を主体に、カシスやブルーベリーなどの果物に香木、シナモンの香りを感じる。口に含むと、一貫性のある香りと味わいがあり、カシスやブルーベリーのフレッシュで華やかな果実味が広がる。オークの香ばしさ、香木、シナモンなどのスパイスがアクセントになり、穏やかなタンニンと酸がスムースかつ伸びのある余韻を感じさせる。
料理との相性: 黒酢の酢豚、八角を効かせた豚の角煮、キクイモやニンジンの炒め煮バルサミコ風味、豚足のアドポ、シェーブルチーズ、ブルーベリーパイ、ザッハトルテ
飲み頃: 現在から2〜3年は香りと味に一体感のあるフレッシュな味わいを楽しめる。5~10年の熟成を経ることで、口当たりが柔らかに広がり、ゆったりとしたまろやかで複雑なワインとなるだろう。

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