葡萄の花
葡萄畑に色とりどりの花咲く春! ところで葡萄の花は何色でしょうか? 白? 黄色? ピンク? いやいや葡萄の花は咲かない?
ずいぶんと昔のことです。ラジオの「こども電話相談室」で、「花の色の中で一番多いのは緑色」と教えてもらいました。花が咲かないと思われているような植物は、みんな葉っぱや茎と同じような緑色の花を咲かせるのだと。植物の生存と繁殖を担う器官でもある花は、虫に花粉を運んでもらう植物は目に付きやすい花を付け(虫媒花)、風に花粉を運んでもらう植物は地味な花(風媒花)が多いというようなことも聞きました。現在も、植物学の世界では花の色についてさまざまな研究がなされているようですから、ここでは葡萄の花についてのみお話しましょう。
写真のように、葡萄の花は白薄緑。バラの花が咲く頃、葡萄はひっそりと目立たずに花を咲かせます。人が見ていてもいなくても、葡萄は静かに花を咲かせ葡萄畑には葡萄の花独特の香りが漂います。
ワインづくりのカレンダーでは、葡萄の花が咲いて100日目が葡萄の収穫のときと言われています。ココワインの葡萄は、場所によって、またその年の気候や葡萄品種によって収穫期は異なり、8月中旬から11月まで、葡萄の開花から70日から150日で収穫といったところでしょうか。ココ・ファーム・ワイナリーでは、ヴィンヤードサンプルを細かく採取しながら、全体の味のバランスを見て、葡萄が「とってね」という時期をとらえて収穫します。葡萄は醸造場に運ばれ、野生酵母(葡萄の果皮についた自然の酵母)によって醗酵しワインになります。そして、葡萄畑でひっそりと目立たぬ花を咲かせた葡萄は、食卓でワイングラスに注がれて、それぞれに香り豊かで美しい花を咲かせてくれます。


一昔前のある早春のこと。